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ハーピー(ハード)


・ハーピーの大きさ:成人女性の腕に羽が大きく生えた感じ。

・場所:草原 (クリックで画像表示)

・必要なイラスト数:3
  1.上空でハーピー達がアーシャを引っ張り合っているシーン。 イメージ画像表示
  2.上空から落下して地面に叩きつけられたシーン。(但し、ノーマル版ハーピーと担当者が同一の場合はノーマルのシーンイラスト3を流用)
  3.頭を掴まれ地面に顔を押し付けられているシーン。 イメージ画像表示




<<上空に運ばれたところ(シーンイラスト1)から開始>>


ズシャ――


ギリッ――


グググググッ――


地表より遥か上空。
見上げれば雲の中とも思えるほどの彼方で、
アーシャの肉体は声無き悲鳴を上げていた。


皆で仕留めておきながら独り占めしようと、
自分の巣に運ぼうとするハーピーらの爪が、
頭や足をがっちと掴み、引き合う。


力を失い、成すすべないアーシャの
四肢は空中にだらりと垂れ、


ねじるように、引き裂くように、
連続して迫る無慈悲な痛みに堪える。


【アーシャ】
「! あああっ!?――――」


足を掴むハーピーが一際力を込めた。


腿の付け根が捻り上げられ、
骨盤が歪む。


力任せの衝撃はアーシャの腰骨まで届き、
骨に詰まった神経の束を圧迫する。


【アーシャ】
「!!……」


アーシャは涙の枯れた目を見開き、
全身の先の先までを司る中枢が
千切れたような音を聞いた。


死に掛けた肉の内側から
拒絶が込み上げる。


アーシャは唸る悲鳴を上げて
最後の力を振り絞り、身をよじる。


ハーピーたちは焦燥した。


仕留め切れていないと、
突然に連携をみせ始める。


2匹がアーシャの縮こまった手足の首を
ぐいと掴んで目一杯まで伸ばさせ、
残る一匹が爪を振るう。


ズシャッ、ズシャッ、ズシュ……


アーシャの胸に、腹に、
躊躇無く爪が突き立てられる。


【アーシャ】
「ッ……!
 ……!……!……!…………」


痛みの都度、
アーシャが体をビクンと跳ねさせると、


ハーピーたちはアーシャが
抵抗していると捉え、焦燥を繰り返す。


まだ死なないのか、
まだ諦めないのか、


まだ、まだ、まだ、まだ――!


ハーピーは険しい表情をして
ムチャクチャに爪を振るう。


曲がった爪の先が
アーシャの小振りな尻に突き刺さる。


腰に近い場所への痛みに、
アーシャは無意識に抵抗≠キる。


狂乱状態のハーピーの爪が
アーシャの顔面に叩きつけられると、
数本の歯が折れ、口腔に落ちて喉に絡む。


【アーシャ】
「………………………………」


半開きの視界。
真赤に染まる空。


ハーピーたちは
手足がぐったりと垂れているのに気付くと、
やっとかと安堵し、アーシャを解放した。


天地が返り転がる。


 ★ シーンイラスト2に変更
   (ノーマル版ハーピーと担当者が同じ場合はノーマル版のイラストを流用)
 ★ エフェクト:墜落


アーシャの体は空から降り、
柔らかく大きな草むらの上に落ちる。


激痛の中にあっても、
アーシャの虚ろな意識とは裏腹に
体は生きることを望む。


【アーシャ】
「……っ、ごほっ……!!
 げ……ぇ……ごほ!――――」


大きく咳き込み、折れた歯を吐き出す。
喉は血泡も飲み込み、酸素を欲する。


【アーシャ】
「――! ぁ…………」


満身創痍のアーシャに上空から爪が迫る。
柔らかい草むらではなく、固い地面にでも
激突した方が楽に死ねたであろうか。


ハーピーはアーシャを掴むと
転がし、うつ伏せにした。
そして後ろ頭を掴み上げられる。


 ★ シーンイラスト3に変更


グシャッ!!!


アーシャの顔面が地面に叩きつけられる。


折れた歯の隙間から泥と虫が入り込む。


痛みよりも息苦しさが増し、勝る。


肺が酸素を欲して痙攣するが、
ハーピーたちを押し退ける力など、
どこに残っているものか。


アーシャが振り絞った最後の涙は泥に溶け、
頭を押さえつけられたまま、


肺に空気ではなく、
泥と虫を飲み込んで、


アーシャは最後の瞬間を迎えた――――