<少年> なっ、嘘だろ? | |
<少年> (封印が解かれた? ってことは、あいつがやられた? そんな馬鹿な? ていうか誰に?) | |
<少年> (くっ、これじゃ作戦なんて決行できねぇじゃねえかよ。 それに、もし最後の封印まで解かれちまったら…) |
<アーシャ> (森全体の陰気が増しているというよりは 陽気、というか精気が失われていく感じがする・・・) | |
<エルデバーム> みなさん、聞こえますか? | |
<アーシャ> あ、はい、なんでしょう? | |
<エルデバーム> 今の森の状況についてなのですが・・・ | |
<エルデバーム> 森の気の流れやバランスの調節ができないほど 私の力が衰えてしまっているようなのです。 | |
<アーシャ> それが、森が今こんな状況になっている原因 ということですか? | |
<エルデバーム> はい、どうか、一刻も早く最後の封印を 解いていただけないでしょうか? このままでは、森が大変なことに・・・ | |
<ゼライド> そりゃあ、もちろん! さぁ、アーシャさん サクっと封印を解きにいっちゃいましょうよ。 | |
<アーシャ> そうだねぇ・・・う〜ん・・・ エルデバームさん、封印の場所の状況ってわかります? どのくらい人がいそうだ、とか。 | |
<エルデバーム> 残念ながら、全く感知できていません。 お役に立てなくて申し訳ありません。 | |
<アーシャ> そうですか・・・ ところで、シルファ、 手紙ってまだ持ってる? | |
<シルファ> ん? あー、まだ持ってるけど? | |
<アーシャ> じゃあ、ゼライドとシルファはさ 手紙を届けにいってもらえるかな? | |
<ゼライド> へ? アーシャさん、もしかして 1人で封印を解きに行くつもりなんすか? そりゃ危険っすよ。 | |
<アーシャ> ゼライド、手紙を渡すときにさ 「A−13」って伝えてもらえる? | |
<ゼライド> え!? あの、あっはい、わかりました。 | |
<ゼライド> よし、サクっと手紙を届けにいくぞ、シルファ。 | |
<シルファ> あぁ、わかった、けど・・・ | |
<ゼライド> それじゃ、アーシャさん、お気をつけて。また後で。 ほら、とっとと行くぞシルファ。 | |
<アーシャ> うん、よろしくね。 | |
<アーシャ> それじゃ、私も向かおうと思います。 | |
<エルデバーム> はい、どうかよろしくお願いします。 |
<シルファ> なあ、「A−13」って何なんだ? | |
<ゼライド> 王国軍が伝令の緊急度を表すのに使われてる暗号でさ 「A−13」は超緊急時にしか使わねえやつだよ。 「大量の魔物が城下街に攻めてきた」くらいの緊急度だな。 | |
<シルファ> は? なんでそんな高い緊急度で伝える必要があるんだ? | |
<ゼライド> わかんねえ。わかんねえけど 何か考えがあってのことだろうから こうやって急いでんじゃねえか。 | |
<ゼライド> (緊急に王国軍の力を借りたいってことは 封印を解けば万事解決とは、いかなそうってことか?) | |
<ゼライド> (あと、あの場で詳しく理由を話さず、しかも 暗号を利用したってのは・・・ エルデバームへの隠匿のため?) | |
<ゼライド> (だー、わっかんね〜 いいや、もう、とにかく急ごう) |
<アーシャ> (何だか、森の空気が段々と悪くなってきてる・・・) | |
<アーシャ> (でも、気のバランス調整がされないだけで 森がこんな状態になってしまうとは思えない・・・) | |
<アーシャ> (森の精気が急に減少した原因は 他にあると思うんだけど・・・) | |
<アーシャ> (それに、エルデバームさんから感じられる精気・・・ どうも違和感があるんだよね) | |
<アーシャ> (森が衰退し始めているのに、エルデバームさんから 感じ取れる精気には、弱々しさがなかった。 むしろ、前より精気が強く感じられるような・・・) | |
<アーシャ> (敵が何をしたいのかも見えてこないし、できれば あの少年に詳しく話を聞きたいとこだけど・・・) | |
<アーシャ> (4つ目の封印のとこに、あの少年がいてくれるか 封印を守っている人が話の通じる人だと いいんだけど・・・) |