目次へ
前に戻る


洞窟の奥にあった部屋



<アーシャ>
(ここがジーナさんの言ってた部屋かな。)
<水晶>
ア・・・、ァー・・ ・・・
・・ ぉーい、聞こえておるか?
<アーシャ>
はい、聞こえますよ。
<ジーナの声>
おお、やっと復旧したようじゃ。
今度ちゃんと点検しておかんといかんのう。
<ジーナの声>
それはそれとして、おまえさん、今もう部屋の中かい?
<アーシャ>
はい、そうです。
<ジーナの声>
ふむ、探知機も問題なく動いとるようじゃな。
それでは早速・・・
<ジーナの声>
とはいっても、
部屋の真ん中で精神を集中させるだけなんじゃがな。
<ジーナの声>
魔法を使おうとする状態を保つ感じ
と言った方が分かりやすいかのう。
<ジーナの声>
そうすると、森を漂いその部屋に流れ着いた思念を
感じ取ることができるはずじゃて。
<アーシャ>
わかりました、やってみます。
<アーシャ>
・・・・



感じ取れた風景




意識を集中すると、頭の中に断片的なイメージが
少しずつ流れ込んできました。
そして、断片同士が段々と繋がっていきました。

しばらくすると、まるで、目や耳がものすごく良くなって
ずっと遠くの物や音を、見たり聞いたりできるように
なったような感覚になりました。

そんな感覚の中で、私はとても大きな木を見つけました。
なので、そこに意識を集中してみました。
<アーシャ>
大きい・・・
これがエルデバームなのかな・・・

その巨大な木は、穏やかで優しい雰囲気に
満ち溢れていました。

さらに的を絞って意識を集中していくと
エルデバームと森に住む人々の営みも感じられました。

エルデバームの前で祭事を執り行う人々、
お祈りをする人や、エルデバームに話しかける人
木登りやかくれんぼをして遊ぶ子供達、

そんな人々に対してエルデバームは
森の動物と共に生きるための知恵を話したり、
子供達のケンカをいさめたりしていました。
<アーシャ>
(なんだか、とってもあったかい・・・)
<アーシャ>
・・・


ドゴーン! グラグラ・・・


<アーシャ>
えっ なっ 何?
<ジーナの声>
おーい、大変じゃ!
大きな何かがその部屋に近づいてきておるぞ。
さっきの故障もたぶんそいつのせ・・ぃ…ジ・・・
<アーシャ>
(壁の石の隙間から、なんか変なのが
 あふれ出てきてる!!)




ぞぞぞぞ・・・・



<アーシャ>
(そんな!
 部屋中がスライムだらけに!?)


部屋中に広がったスライムと戦闘


次へ進む