〜第6話〜

闇に潜む闇



???


<使い魔>
マスター、ただいま戻りました。
<男>
ご苦労。
やつから何か伝言はあるか?
<使い魔>
はい。
伝言を再生します。
<男の声>
君の研究の成果、見させてもらったよ。ご苦労だったね。
<男の声>
これでもう、君は用済みだ。
盤上から消えてくれたまえ。
<男>
何?
<男の声>
君の研究の成果は、私が有効に利用させてもらうよ。
<男>
何を馬鹿なことを・・・
<男の声>
こんなふうにね!
<男>
がっ!?
<男の声>
君の研究した傀儡の魔法、すばらしいよ。
君の使い魔ですら、こんなに簡単に操れるのだから・・・
<男>
そ、そんな馬鹿な・・・
<男の声>
君は自分の技術と魔力を過信しすぎだ。
君がこの使い魔に施していた防壁など
私の魔力を持ってすれば、紙切れ同然。
<男の声>
自分の魔力が私より上だとでも思っていたのかな?
研究者ってやつは、自分のことに没頭しすぎて
周りが見えてないよな、まったく・・・
<男の声>
さて、あとは傀儡の魔法と
君自慢の使い魔の、実戦訓練といこうか。
<男の声>
じきに、深紅の魔法剣士がここに来るはずだからね。
<男の声>
君は暴走した使い魔に殺された
間抜けなネクロマンサーとして処理する予定だからね。
ハハハハ…

ギルド


<アーシャ>
旧地下水道の調査、ですか。
<ギルドの人>
街の北のはずれの、今は使われていない地下水道なんですけど
最近、変な物音や声のようなものがするらしいんですよ。
<ギルドの人>
そこで誰かが何かしていないか、もしくは
変な魔物がすみついたりしてないか
調査をしてもらいたいというわけですよ。
<アーシャ>
わかりました。早速いってみますね。
<ギルドの人>
よろしくお願いします。

旧地下水道


<アーシャ>
なんだか薄気味悪いなあ。
ニオイもけっこうキツし・・・
<アーシャ>
(これ終わったら、あの温泉にまた行こうかなあ)


地下水道を詮索。
途中、モンスターと何度か戦闘



旧地下水道


<アーシャ>
あーもー、なんでこんなところに
アンデット系モンスターが、わんさかいるのぉ〜
<アーシャ>
(それに、アンデット系は知性がそれほど高くないはずなのに
 迷わず私の方に向かって来てたし・・・)
<アーシャ>
(もしかして、ネクロマンサーでもいるんじゃ・・・)
<アーシャ>
(ん? なんか部屋っぽい場所がある・・・)


部屋


<アーシャ>
誰かいるんですか?
<アーシャ>
って、人が倒れてるし!
大丈夫ですか!?
<アーシャ>
(駄目だ・・・もう息がない・・・)
<アーシャ>
(いったい、何があったんだろう。)




<???>
侵入者発見。
<アーシャ>
わっ、誰!?
<???>
侵入者を直ちに排除します。
<アーシャ>
へ? 子供? 人形? いったい何?

ブンッ!

<アーシャ>
きゃあ、あっぶな〜
いきなり何すんのさ!
<アーシャ>
わけわかんないけど
そっちがその気なら、こっちだって!


動く人形と戦闘

勝利


<アーシャ>
(やれやれ、なんとか倒したけど、なんだったんだろ?)
<アーシャ>
(とりあえず、ギルドに報告だね。)

ギルド


<アーシャ>
・・・とまあ、そんな感じだったんですけど。
<ギルドの人>
それはそれは、お疲れ様でした。
<ギルドの人>
ネクロマンサーが旧地下水道で研究か何かをしていて
何かの事故で使い魔に殺されてしまった・・・
といったところが、妥当かもしれませんねえ。
<ギルドの人>
後で人を集めて詳しい調査をしておきましょう。
自警団やお城の方にも報告しておいた方がよさそうですね。
<アーシャ>
はい。
<ギルドの人>
とにかく、お疲れ様でした。
よろしかったら、奥にシャワーがありますのでご利用下さい。
<アーシャ>
はい、ありがとうございます。
<アーシャ>
ところで、今さっき双眼鏡を持ってここから出ていって
建物の裏の茂みの中に入っていったゼライドを
縛り付けるための縄を貸してもらえますか?
<ギルドの人>
有刺鉄線もありますよ。
<アーシャ>
じゃあ、ぜひそれで。



 というわけで、地下水道の件は
 とりあえずは一件落着かな。







<ゼライドの声>
あれ? あねさん
シャワーを浴びにいったんじゃ・・・




<ゼライドの声>
わー、ちょっと、それはシャレになんないっすよ〜。




<ゼライドの声>
それに、俺はただ急にバードウォッチングが
したくなっただけで・・・




<ゼライドの声>
いや、ほんとですって〜、信じてくださいよ〜
てか、有刺鉄線だけはご勘弁を〜〜

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